あなたの「好き!」に、日本酒が答える!

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~07.匠の技にグッとくるあなたへ~

 匠の技にグッとくるあなたなら、きっと一般書店などで販売されている日本酒本にも興味が持てるはずでしょうから、まずはそのような書籍を購入されて、一読されることをお薦めいたします。米の品種や杜氏の流派、お酒の造りやスペック等々・・・の分野につきましては、一般に流通している日本酒本に詳しく記載されておりますので、誠に申し訳ございませんが、ここでは省略させていただきます。その代わりここでは、そんなあなたが、きっとかなりグッと心惹かれるであろう酒造りのポイントのみ、3点ほどピックアップしてお伝えしておきましょう。
 匠の技にグッとくるあなたが、きっと感動するであろう酒造りのポイントの1点目は、「ひねり餅」でしょう。これは、酒造りのために蒸し上げられた米の、蒸し具合をチェックするために杜氏(酒造りの責任者)が、蒸し米を手に取って、青竹などを使って揉み上げ、餅にするという作業です。この作業を行う中で杜氏は、その年の米の出来栄えや傾向、蒸し上がりの状態などを見極めているのです。現代では、この「ひねり餅」の作業を行っている杜氏は、少なくなっているかもしれませんが、この作業場面を見学された方は、皆さん一様に感動されています。さらに、その「ひねり餅」を、チョコッと醤油を垂らして焼いたものを口にされた方は、皆さん間違いなく大感激されています。続いて2点目は、「麹造り」の作業でしょう。麹室(こうじむろ)と呼ばれるサウナのような温室の中に、蒸し米を引き込んで、種麹(たねこうじ)という麹菌の菌糸を振りかけていく作業や、その後も黙々と行われる様々な細かい作業を初めて見られた方々は、その神事的雰囲気すら漂う神秘性に、皆さん必ず大感激なのです。最後の3点目は、「袋吊り搾り」でしょう。これは、鑑評会などの審査会用に醸される最高ランクの大吟醸酒などにしか用いない究極の搾り方ですから、どこの日本酒蔵元も年間に数えるくらいしか実施しませんので、通常は滅多に見学することはできませんが、もしその機会があれば是非とも見学されることをお薦めします。発酵の終わった日本酒のモロミを、液体(日本酒)と固体(酒かす)に分ける作業が「搾り」ですが、その搾り方は大きく分けて3つあります。まず最もポピュラーな「連続式圧搾機」という機械を使って搾る方法、次に吟醸酒などの高級酒によく用いられる昔ながらの「槽(ふね)」という「圧搾機」を使ってあまり圧力をかけずに搾る方法、そして最後に、モロミを袋に詰めて吊りさげ、自然の重力のみで搾るという「袋吊り搾り」です。吊りさげられた袋から、ポトポトと貴重な大吟醸酒の雫が、得も言われぬ芳香を放ちながらしたたり落ちてくる様は、感動しない人はいないと言っても過言ではないでしょう。このようなグッとくる匠の技を目の当たりにすることで、あなたの幸せの発見回数は格段に増えていきます。そして「今この瞬間の幸せ」に気づく力が養われ、あなたの人生は幸せに導かれていくことになるのです。