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- 日本酒が苦手なんてもったいない!飲みやすい日本酒と美味しい飲み方
Know this about sake!
日本酒の「香りがダメ」、お酒は好きだけど「日本酒は対象外」、無理やり飲まされて「二日酔いのイメージ」など、日本酒に苦手意識を持つ理由は人それぞれですが、日本酒は選び方や料理との合わせ方、アレンジ次第で印象が変わるお酒です。
この記事では、日本酒が苦手な人でも飲みやすいお酒の種類や、おすすめの飲み方をわかりやすく解説しています。日本酒が飲みやすくなる簡単なアレンジ方法や、日本酒のメリットについても紹介していきますので、日本酒を最後まで美味しく楽しむ参考にしてください。
日本酒は、銘柄ごとに蔵元こだわりの香りや味わいの個性があり、自分の好みを探せる楽しさがあります。それだけに、飲み会などで飲んだ日本酒のイメージで、すべての日本酒をひとくくりに「苦手」とするのは、もったいない!お酒の種類によっては香りや味わいの個性が強く、日本酒に慣れていない人ほど飲みにくく感じてしまうため、単にあなたに合った日本酒に出会えていないだけかもしれません。とくに、初心者の方や苦手な方が日本酒にチャレンジする場合は、美味しいと感じられる順番があるため、どの種類から飲み始めるかがポイントとなります。
まずは、花や果実のようなフルーティな香りと、優しい飲み口が特徴の「吟醸酒」といわれる種類のお酒からはじめることが、初心者の方にはおすすめといえるでしょう。「吟醸」と名の付く日本酒は、原料のお米から雑味となる部分を多く取り除いて、低温でゆっくりと発酵させる「吟醸造り」で造られています。多くの時間と手間をかけて丁寧に造ることで、雑味のないクリアな味わいと、特有のフルーティで華やかな「吟醸香」が生まれ、すっきりと飲みやすいお酒になっています。
なかでも「純米吟醸酒」と「純米大吟醸酒」は、お米と米麹、水のみを原料とした「純米酒」ならではのお米本来の旨味を楽しむことができます。「吟醸酒」は、手間がかかっている分、比較的高価ではありますが、日本酒が苦手な方の入り口としておすすめです。
日本酒が苦手な理由としてよく挙げられるのが、日本酒特有の味や香り、アルコール度数の高さです。そこで、日本酒への苦手意識がある人にこそぜひ試してもらいたい、おすすめの飲み方を紹介します。
日本酒だけで味わって「飲みにくい」という印象を持っている方は、料理と一緒に日本酒を味わってみてください。日本酒は、いろいろな料理と合わせることでより美味しく飲みやすくなり、また料理の味も引き立てる相乗効果を持っています。
お米から造られている日本酒は、幅広い種類の料理と相性がよく、和食はもちろん、イタリアン、フレンチ、中華など、さまざまな料理と一緒に楽しめるのが特徴です。たとえば、華やかに香るフルーティな「吟醸酒」なら、新鮮なお刺身やカルパッチョ、生ハムとアボカドのサラダなどのあっさりとした味付けの料理のほか、カットフルーツやスイーツなど香りが近いものとも楽しめます。また、米の旨味がある「純米酒」なら、ご飯に合う肉料理や魚料理のほか、バターやチーズなどの乳製品を使った旨味とコクのある料理とよく合います。日本酒と料理を合わせれば、それぞれがお互いの良さを引き立て合いさらに美味しく味わえます。
飲み会で飲んだ印象が強く、二日酔いや悪酔いのイメージがある方は、単に飲みすぎかもしれません。適量の日本酒をゆっくり味わうことで、日本酒本来のおいしさに向き合ってみてください。
日本酒は、温めても冷やしても美味しく飲める世界でも珍しいお酒です。1種類のお酒でも、「冷酒」「冷や」「燗酒」と温度を変えるだけで香りや味わいが変化します。よく冷やすと香りが抑制され、すっきりと軽快な味わいになり飲みやすくなるため、華やかに香るフルーティな吟醸酒タイプなら15℃程度の「涼冷え(すずひえ)」に、純米酒や本醸造酒の生酒タイプなら10℃程度の「花冷え(はなひえ)」で飲むのがおすすめです。冷やしすぎると、香りも旨味も感じられなくなる点には気を付けましょう。
アルコールの強さが苦手な方は、割って飲むという方法もあります。
そのまま飲むイメージが強い日本酒も、焼酎のようにいろいろなもので割って、味わいの変化を楽しめます。割ることで好みの味に調整できるほか、アルコール度数が下がって飲みやすくなります。日本酒を割って飲むことが意外かもしれませんが、そもそも、日本酒の「原酒」は18度程度とアルコール度数が高いため、度数や香味の強さを調整するために水を加える「割水」が行われています。
普段口にしている日本酒はアルコール濃度が15度程度となっていますが、ワインは13度程度、ビールは5度程と、他のお酒に比べて高めです。そのままでは飲みにくいと感じる場合は、好みの味わいなるよう気軽にいろいろなもので割ってみると、美味しく楽しめます。
日本酒は、さまざまなアレンジを加えて楽しめます。比較的簡単にできる、基本的なアレンジ方法の「日本酒ロック」、新しい味わいが楽しめる「日本酒カクテル」、シュワっとした飲み口がくせになる「日本酒ハイボール」についてみてみましょう。
日本酒のロックや水割り、湯割りは、昔から飲まれている基本的なアレンジ方法です。「日本酒ロック」は、たっぷりと氷が入ったグラスに日本酒を注ぐだけで簡単に完成し、冷たくのどを潤してくれる夏にぴったりのお酒です。適度に冷やされて口当たりがまろやかなすっきりとした味わいになるほか、氷が溶けてアルコール度数が適度に下がり飲みやすくなります。
ロックに合う日本酒には、フレッシュな味わいの「生酒」や、お米の芳醇な香りと甘みのある「にごり酒」、日本酒本来の香りや旨味が凝縮された「原酒」などがあります。使用する氷は、溶けにくく日本酒の味を損なわない大きめの天然氷がおすすめです。
新しい日本酒の飲み方として注目されているのが、好きな飲みものや旬のフルーツなどで割る「日本酒カクテル」です。意外と思うかもしれませんが、お米で造られた日本酒のシンプルな味わいや透明感は、カクテルのベースにとても向いており、いろいろなものと割っても日本酒らしさを残したまま美味しくいただけます。
たとえば、手のひらでポンっと叩いたミントの葉を入れるだけで爽やかに、日本茶や紅茶、乳酸菌飲料で割って優しい味わいに、レモンやライム、柚子などの酸味のある柑橘系ですっきりと、というように、比較的自由な発想でアレンジを楽しめます。甘みのあるイチゴやブドウなどの旬のフルーツを使ったアレンジは、見た目もかわいく女性におすすめです。
ハイボールといえば、ウイスキーを炭酸水で割ったお酒が一般的ですが、日本酒も炭酸水とで割るだけで「日本酒ハイボール」が完成します。好みに合わせて、日本酒と炭酸水をそれぞれ「1:1」や「3:2」程度に割ると、シュワっとした爽快感のあるすっきりとした飲み口と、日本酒の優しい甘さが感じられて飲みやすくなります。香りが華やかな吟醸酒や大吟醸酒で作ると、炭酸がはじけるたびにフルーティな香りが広がり、辛口タイプの本醸造酒で作れば、キレのあるよりすっきりとした爽快感が増します。
「苦手な日本酒をわざわざ無理して飲まなくても」と、思っている方も少なくないでしょう。もちろん無理は禁物です。ですが、日本酒には飲むメリットがあることを知ってもらいたいと思います。
日本酒には、料理や食材の美味しさをさらに引き出してくれる作用があります。日本酒と一緒に食事をすることで、「ついつい料理に手が伸びてしまう」「ついついお酒がすすんでしまう」というように、お互いの良いところを引き出し合ってより美味しく味わえるのです。日本酒と料理を組み合わせる「ペアリング」は、一見難しそうに感じるかもしれませんが、お米を原料とする日本酒はほとんどの料理と合いますので、自宅でも気軽に楽しめます。
簡単なペアリングには、同じ土地で生まれた地酒と名産のペアリング、コクのある日本酒に味付けがしっかりした料理といった風味が似た者同士のペアリング、チーズなどの発酵食品とのペアリングなど、その組み合わせは無限にあり、好みに合った新しいペアリングを見つけるのも楽しみ方のひとつです。たとえば、次の表のように、日本酒のタイプ別にペアリングする方法もあります。
日本酒のタイプ | 特徴 | おすすめの料理 |
---|---|---|
フルーティな香りの吟醸酒タイプ | 果実や花を感じるフルーティな香りがあり、軽快な味わい。 | 素材を活かすあっさりとした味付けの料理や、フルーツを使った料理。 ・お刺身 ・白身魚のカルパッチョ ・フルーツとモッツァレラチーズのサラダ |
すっきりとなめらかな生酒タイプ | 「淡麗」とも表現され、控えめな香りで、みずみずしさのある、すっきりとなめらかな味わい。要冷蔵。 | 素材をシンプルに味わう料理、酸味のあるさっぱりと味付けした料理。 ・キュウリの酢の物 ・鮎の塩焼き ・ロールキャベツ |
旨味とコクのある純米酒タイプ | お米のふくよかな香りと、旨味やコクのある味わい。 | ごはんに合う料理全般、乳製品を使った料理、しっかりとした味付けの料理。 ・かつおのたたき ・焼肉 ・クリームソースパスタ |
個性のある熟成酒タイプ | スパイスやドライフルーツのような熟成香と、とろりとした甘みと酸味のある個性的な味わい。黄色みがかった色調。 | 濃い味付けの料理、スパイシーな料理、油分の多い料理。 ・四川麻婆豆腐 ・うなぎの蒲焼 ・カレー |
「酒は百薬の長」、という言葉があるように、古くから適量の日本酒は健康や美容に良い影響を与えるといわれています。実際に、日本酒に含まれる豊富な栄養素には、健康維持に必要なアミノ酸やビタミン、ミネラル、有機酸などがあり、とくにアミノ酸に関しては、アルコール飲料の中で最も多く含んでいることがわかっています。その他、製造工程で生まれる多種多様な成分には、美肌効果のある美容成分や、生活習慣病の予防と抑制に効果のある成分、ストレス解消やリラックス効果のある成分などがあり、心身の健康を保つのに効果的です。日本酒の成分や効果については、まだまだ研究が続けられていますが、日本酒に含まれている成分の一部とその効果を、次の表にまとめましたので参考にしてください。
また、日本酒を飲むと「太りやすい」「糖尿病になりやすい」「悪酔いや二日酔いしやすい」、というのは間違った情報です。日本酒が直接の原因になっているのではなく、現在の医学では、飲み方や一緒に食べている料理との総摂取カロリーが原因として考えられています。
成分 | 効果 |
---|---|
アミノ酸 (全20種類) | 血管や内臓、筋肉、皮膚などのもととなるタンパク質を構成し、人間の生命活動を支える |
麹酸 | 美白効果、育毛効果、老化予防効果 |
フェルラ酸 | 美白効果、抗酸化作用、活性酸素の抑制 |
α-グルコシルグリセロール | 保湿効果 |
アデノシン | 血流促進、身体の不調改善、ストレス解消、リラックス効果 |
インスリン様物質 | 血糖値を下げる |
ペプチド | 血圧を下げる、学習や認知機能を高める |
エポキシコハク酸誘導体 | 骨粗鬆症の予防、アレルギーの抑制 |
s-アデノシルメチオルニン | 抗うつ効果 |
イノシトール | 血管や肝臓のコレステロールを流れやすくする |
日本酒初心者や苦手な方の場合、日本酒の飲み方によっては、身体の負担になったり、さらに苦手になったりする可能性があります。日本酒の飲み方で気を付けておきたい、最後まで美味しく飲む方法について知っておきましょう。
日本酒に限らず、お酒の飲みすぎは悪酔いや二日酔いにつながり、体調を崩す原因となっています。ひとことに「適量の飲酒」といっても、健康的に飲める量には個人差があり、お酒に強い人がいれば弱い人もいます。体質によっては全く受けつけない人もいるため、飲み慣れていない人ほど、飲酒の量には気を付けなければいけません。一般的には、1日あたり180mlが理想的な量とされ、肝臓に負担をかけずに日本酒を飲める量の目安としています。その日の体調によっても酔い方に差があるので、少しずつ飲酒することを心がけて、自分にとっての適切な量を把握していきましょう。
日本酒を飲むときは、合間に「和らぎ水」を飲むのがおすすめです。和らぎ水は、飲酒の合間に飲む「水」のことで、飲酒による血中のアルコール濃度の上昇や、酔いの回りをゆるやかにします。とくに日本酒初心者の場合は、飲酒のペース配分がまだつかめていないことが多いため、日本酒だけでは思いのほか飲みすぎることがあります。日本酒と和らぎ水を交互に飲むことで、飲みすぎによる悪酔いや二日酔いを防ぎ、最後まで美味しく楽しむことができます。さらに、和らぎ水が口内をリセットし、次の一杯や料理をより美味しくいただけます。
日本酒は、ゆっくりと一口ずつ味わいながら飲むのがおすすめです。ゆっくりと飲みすすめることで自然とペースが落ち、飲みすぎるのを防ぎます。そもそも日本酒は、ビールのようにゴクゴクと飲むものではなく、少しずつ口に含みながら、日本酒の特徴的なお米の香りや旨味をじっくりと味わって楽しむお酒です。比較的アルコール度数が高いこともあり、ビールと同じような飲み方では悪酔いしてしまいます。また、お酒の席では、早いペースで飲むよう勧められることもありますが、無理することなく自分のペースを保つことが大切です。
日本酒だけでも美味しく楽しめますが、空腹の状態で飲酒するとアルコールの吸収が早くなり、酔いが早く回ってしまいます。飲酒のペースを落ち着かせたり、肝臓への負担を軽減したりするためにも、日本酒を飲むときは食事やおつまみと一緒に楽しみましょう。合わせる料理には、肝臓によいとされる良質なたんぱく質やビタミンを豊富に含む、脂肪の少ない赤身肉、白身魚、卵料理、大豆製品、緑黄色野菜、ナッツ類などがおすすめです。ただし、揚げ物や濃い味付けの料理ばかりでは、油分や塩分を取りすぎてしまいます。調理方法やカロリーにも気を付けて選びましょう。
日本酒が苦手でも、日本酒の選び方やアレンジ次第で飲みやすくなることを理解していただけたと思います。「苦手な日本酒を楽しめるようになりたい」「日本酒が美味しくなる飲み方を知りたい」なら、日本酒について学ぶのがおすすめです。
日本酒で人生を豊かにする「酒道」を掲げた「酒道黒金流」では、日本酒が苦手でも美味しく飲める方法はもちろん、日本酒の知識や楽しみ方、日本酒を通じて得られる「幸福な人生」「豊かな人間関係」「地域の食文化・酒文化」について学ぶことができます。
日本酒の美味しい飲み方ついてもっと知りたい方は、まずは「酒道黒金流」の無料コンテンツ「「酒道 黒金流」門前編」の次の動画を参考にしてください。
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日本酒に苦手意識のある方でも、飲みやすい日本酒から試したり、少しアレンジを加えたりするだけで、より美味しく飲むことができます。そもそも日本酒は楽しみ方が幅広く、食事と一緒に味わったり、温度を変えたり、いろいろなもので割ったりと、さまざまな飲み方ができるお酒です。さらに、料理や食材と合わせればお互いの美味しさを引き出し合い、適量を飲酒すれば心身の健康維持に役立つなどのメリットも多く、知れば知るほど日本酒へのイメージがガラリと変わってくるのではないでしょうか。好みの味わいを見つけて、少しずつ自分のペースで楽しんでいきしょう。